ハトマークサイト兵庫>>不動産豆知識>>不動産賃貸借豆知識-契約を結ぶ前に「重要事項説明」を受けよう


賃貸物件を決めると入居申込および添付書類を提出 (または提示) し、申込み手続きを行います (図表1) 。
貸主から承諾を得ると、いよいよ賃貸契約へと進みます。このとき仲介会社 (宅地建物取引業者) を通じて借りる場合は、契約に先立って「重要事項説明書」に基づく説明が行われます。
宅地建物取引業者はこの重要事項説明書を交付し、内容を説明した後ではないと、契約を結ぶことができないことになっているのです。
また、書類の作成と説明は宅地建物取引主任者が行うことが義務づけられているので、説明に際しては宅地建物取引主任者証を提示したうえでスタートします。

図表1:入居申込み手続き時に提出または提示を求められる主な書類等 (例)

借主本人 連帯保証人が必要な場合
住所を確認できる書類
勤務先証明書
収入証明書
(源泉徴収票または納税証明書)
学生証
など
連帯保証人の印鑑証明書
連帯保証人引受承諾書
連帯保証人の収入証明書
など

図表2:重要事項説明書に記載される主な内容

項目 主な内容
物件の表示 物件の所在、建物の構造や床面積などが記載されます。
登記簿に記載された事項 所有者の氏名、住所、抵当権等の有無などが記載されます。
設備の整備状況 台所、浴室、トイレその他の設備の有無などが記載されます。
契約の期間および契約の更新に関する事項 賃貸借の期間や借家契約の種類、更新する際の取決めなどが記載されます。
利用の制限に関する事項 居住用か事務所用か、ペット飼育の可否などについて記載されます。
契約の解除、損害賠償の予定に関する事項 賃貸借契約を解除するときの予告期間などが記載されます。
契約の終了時における金銭の清算に関する事項 敷金の清算方法などの取決めが記載されます。
管理の委託先および管理形態 共用部分などの管理業務を委託している管理会社の名称などが記載されます。
その他、法令の制限等 都市計画法や建築基準法などによる制限が記載されます。


重要事項説明書には図表2のように、これから借りる住まいについて重要な事柄が記載されています。説明内容に疑問があればそのたびに質問し、その場で解消するように心がけましょう。
また、重要事項説明書は契約の直前に行われるケースが多いので、事前に重要事項説明書や賃貸借契約書などのコピーをもらっておき、疑問点を整理しておくというのもよい方法です。


契約時に必要になる費用にどんなものがあるのかを見ていくことにしましょう。

敷金 (保証金)
「敷金」は借主が家賃を滞納したり、不注意によって部屋に損傷を与えたりした場合の修繕費用や損害賠償金などを担保するために、貸主に預け入れるお金。
明渡しの際に負担すべき債務がない場合や余剰金がある場合は、借主に返還される性格のものです。「保証金」と言う場合もありますが、一般に敷金と同様です。
地域の慣行によって敷金の有無や金額は大きく異なります。

共益費 (管理費)
一般に共用部分の清掃費、電球の取り替え、エレベーターなどの維持費や電気代などに当てる費用です。

火災保険料
入居時に火災保険などへの加入をすすめられることがあります。
加入する保険がどのような内容になっているのかを、必ず確認するようにしましょう。

一般に、建物はお金を借りて建てていることが多いことから、賃貸物件に抵当権や根抵当権がついていても特別なことではありませんが、そのような抵当物件を借りた後にその建物が競売されたら、借家人はどうなるのでしょうか。
法律の改正により、契約が平成16年3月31日前に締結されたものか、4月1日以降に締結されたものかにより異なります。

従前の法律が適用され、契約期間が3年以内の短期賃貸借であれば、競売された場合でも、短期賃貸借保護の制度により契約の残りの期間は住むことができます。また、敷金の返還も買受人に対して求めることができます。
ただし、抵当権がついているだけでなく差押登記までなされた物件を借りたときは、競売の買受人から明渡しを求められたら明け渡さなければなりません。

競売の買受人から、明渡しを求められると、借家権の主張は認められず、借家人は6ヶ月以内に建物を明渡さなければなりません。また、敷金の返還は買受人に対して請求することはできず、元の所有者に対して求めることになります。